北京の故宮博物院に大規模な分院の建設計画が進行中

北京の故宮博物院に大規模な分院の建設計画が進行中とのことです。

10日付の中国紙、京華時報は、北京市中心部にある故宮博物院が手狭となり、収蔵品の保管や修復に支障が出ているため、市内の別の場所に敷地47万平方メートルの分院を建設する計画が進んでいると伝えた。展覧部分が5万平方メートルを超える大規模博物館で、年に少なくとも300万人の観客を見込んでいる。 msn産経ニュース

私は昨冬旅行で北京の故宮を訪れ、宮殿建築の他に、陶磁器の展示館(陶瓷館)、工芸品類を展示した珍宝館等で美術品を見学しましたが、それらの展示館はいずれも清代の宮殿建築を利用したもので、決して近代的な展示設備とは言いがたいものでした。

・故宮の文華殿(陶瓷館)

故宮 文華殿

また、故宮は93万4000点という膨大な所蔵品を所有していますが、その所蔵品数と比べ、確かに面積、拡張性等の面で大きく能力が不足している印象もありました。

引き続き、今までのように故宮の伝統ある建物で美術品を鑑賞できる機会もあると良いと思いますが、それと並行して、近代的で大規模な展示室と、記事にあるような修復施設や、保存、研究等の施設を備えた博物館を準備することは必須だっただろうと思います。

新しい博物館は、展示部分が5万平方メートルとのことですが、これは、完成すれば日本の国立博物館4館(東京、京都、奈良、九州)の展示面積の計約3万平方メートルをはるかに超える規模で、少なくとも面積上ではイギリスの大英博物館(5万7000平方メートル)、フランスのルーブル美術館(展示面積6万1000平方メートル)等に匹敵する(参考)、世界トップクラスの規模の博物館となりそうです。

分館が完成すれば、今は展示スペースの制限で十分に公開できていない美術品、文化財等も多く常時展示され、北京を訪れた際には見逃せない博物館の一つとなるかと思います。