法隆寺の見どころ 12選

奈良盆地の中西部、斑鳩町の小高い山地の麓に位置する法隆寺は、奈良を代表する寺院の一つで、飛鳥美術を筆頭とする仏教美術の宝庫です。

法隆寺の数多い建築、仏像、美術品の中から、特に見どころと思われる12件をまとめました。

1. 中門

7世紀末〜8世紀前半(飛鳥時代)、国宝

法隆寺 中門
法隆寺 中門

法隆寺の一番中心的な伽藍、西院伽藍の入口正面に位置する門で、法隆寺に全4件(日本全体で全5件、他1件は法起寺三重塔)残っている貴重な飛鳥建築の1件。

門の前面左右には、金剛力士像(711年、重文)が設置されている。

2. 回廊

7世紀末〜8世紀初め(飛鳥時代)、国宝

法隆寺 回廊
法隆寺 回廊

西院伽藍を取り囲む廊下で、法隆寺に残る飛鳥建築の1件。

3. 五重塔

7世紀末〜8世紀初め(飛鳥時代)、国宝

法隆寺 五重塔
法隆寺 五重塔

金堂と並んで世界最古の木造建築の1棟で、法隆寺を代表する建築。

堂内には塑造(粘土作り)の小像群(塔本塑像、711年(奈良時代)、国宝)が設置されている。

4. 金堂

7世紀前半(飛鳥時代)、国宝

法隆寺 金堂
法隆寺 金堂

五重塔と並んで世界最古の木造建築の1棟で、法隆寺を代表する建築。

堂内には釈迦三尊像、四天王立像等、飛鳥仏の傑作が安置されている。

5. 金堂 釈迦三尊像

623年(飛鳥時代)、国宝

法隆寺 釈迦三尊像
法隆寺 釈迦三尊像

金堂の本尊となっている三尊像で、中央の釈迦如来像と両脇の菩薩像2体で構成される。
止利仏師の作で、飛鳥仏の傑作のひとつ。

6. 金堂 四天王立像

7世紀中頃(飛鳥時代)、国宝

法隆寺 四天王像 増長天
法隆寺 四天王像 増長天

金堂内陣の四隅に設置されている四天王像。

奈良時代以降の異形の容貌の四天王像(東大寺戒壇院の四天王像 等)と違い人間らしい容姿をしており、各像の顔や服装は中国風に見える。

7. 百済観音(観音菩薩立像)

7世紀中頃(飛鳥時代)、国宝

法隆寺 百済観音
法隆寺 百済観音

法隆寺を代表する仏像の1体で、飛鳥仏の傑作のひとつ。
細身の体躯と、胴体、腕、手、指、衣紋等の流れるような優美な曲線が特徴的。

元は金堂に設置されていたが、現在は常設の宝物展示館(大宝蔵院)で展示されている。

8. 夢違観音(観音菩薩立像)

7世紀末〜8世紀初め(飛鳥時代)、国宝

法隆寺 夢違観音
法隆寺 夢違観音

あどけない表情と豊かな身体が特徴的な仏像で、白鳳仏の秀作のひとつ。
大宝蔵院で展示。

9. 玉虫厨子

7世紀(飛鳥時代)、国宝

玉虫厨子
玉虫厨子

飛鳥時代の工芸作品で、側面に描かれている絵画は同時代の絵画の希少な作例となっている。
大宝蔵院で展示。

10. 伝橘夫人念持仏(阿弥陀三尊像)

7世紀末〜8世紀初め(飛鳥時代)、国宝

法隆寺 橘夫人念持仏
法隆寺 橘夫人念持仏

厨子に入った金銅製の小さな三尊像で、白鳳仏の秀作のひとつ。
大宝蔵院で展示。

11. 夢殿

739年(奈良時代)、国宝

法隆寺 夢殿
法隆寺 夢殿

奈良時代に建造された東院伽藍の中心にある建物。
堂内には救世観音(観音菩薩立像)が本尊として安置されている。

12. 救世観音(観音菩薩立像)

7世紀前半(飛鳥時代)、国宝

法隆寺 救世観音
法隆寺 救世観音

夢殿の本尊で、飛鳥仏の傑作のひとつ。
近代まで秘仏として密閉されていたため、保存状態が良く金箔が多く残っている。

現在も普段は非公開で、毎年春(4/11 – 5/18)と秋(10/22-11/23)にのみ特別公開される。

[参考文献]
長岡龍作 『日本美術全集 第2巻 飛鳥・奈良時代Ⅰ 法隆寺と奈良の寺院』小学館、2012年