「展覧会」カテゴリーアーカイブ

東京の美術大学・芸術大学の卒業制作展(2018年)

2018年の、東京の美術系、芸術系大学の卒業・修了制作展の日程を、現時点で確認できた範囲でまとめました。

・武蔵野美術大学 卒業・修了制作展
2018年1月18日(木)~2018年1月21日(日)
武蔵野美術大学 平成29年度 卒業・修了制作展

・東京造形大学 ZOKEI展
2018年1月20日(土)~1月21日(日)
東京造形大学 ZOKEI展(卒業制作展)

・東京藝術大学 卒業・修了作品展
2018年1月28日(日)〜2月3日(土)
東京藝術大学 卒業・修了作品展

・東京工芸大学 芸術学部 卒業・大学院修了制作展
2018年2月23日(金)〜25日(日)
東京工芸大学 芸術学部 卒業・大学院修了制作展

この他、例年3月に多摩美術大学、女子美術大学の卒業・修了制作展も開かれるようですが、まだ実際の日程を確認できません。

来年、東京でも鳥獣戯画展が開催予定

今秋の京都での鳥獣戯画展に続き、来年東京国立博物館でも鳥獣戯画展が開催されるようです。

特別展 鳥獣戯画 京都高山寺の至宝

京都での展示と同様、高山寺蔵の鳥獣戯画(鎌倉時代、国宝)全四巻が出品される他、同寺蔵の明恵上人像(鎌倉時代、国宝)、華厳宗祖師絵伝(鎌倉時代、国宝)等が公開されるようで、内容が期待されます。

会期は2015年4月28日から6月7日まで。

鳥獣戯画 甲巻 部分
鳥獣戯画 甲巻 部分

三井記念美術館で「東山御物の美」展が開催中

日本橋の三井記念美術館で、「東山御物の美」展(10/4-11/24)が開催されています。

特別展 東山御物の美 – 三井記念美術館

室町時代に足利将軍家に所蔵されていた中国美術コレクション(東山御物)の代表的作品が、各地の博物館から出品されているようです。

主な出品作品は、

伝 徽宗筆「秋景山水・冬景山水図」(金地院蔵、国宝)
伝 胡直夫筆「夏景山水図」(久遠寺蔵、国宝)
伝 銭選筆「宮女図」(国宝)
伝 李安忠筆「鶉図」(根津美術館、国宝)
李迪筆「雪中帰牧図」(大和文華館、国宝)
李迪筆「紅白芙蓉図」(東京国立博物館、国宝)
牧谿筆「漁村夕照図」(根津美術館、国宝)
牧谿筆「遠浦帰帆図」(京都国立博物館、国宝)

等で、国内に残る南宋絵画の名作が多数出揃います。

伝 胡直夫筆 夏景山水図
伝 胡直夫筆 夏景山水図

出光美術館で宗像大社国宝展が開催中

福岡県 宗像大社の所蔵品を展示する「宗像大社国宝展」が、現在出光美術館で開かれているようです(8/16~10/13)。

宗像大社国宝展 – 出光美術館

古代から中世にかけて同県沖ノ島に献納品として埋められた、装飾品、工芸品等の国宝文物約8万点の一部が出品されています。

同社の所蔵品全体の規模から比べると小規模な出品ではありますが、遠方のため訪問しづらく、また首都圏の展覧会で紹介される機会も少ない同社の所蔵品を見られる良い機会だと思います。

府中市美術館で「東京・ソウル・台北・長春-官展にみる-それぞれの近代美術」展が開幕

今週から、府中市美術館で、20世紀前半に国主催の公募展(官展)に出品された、当時の日本施政下の東アジアの近代美術を扱う「東京・ソウル・台北・長春-官展にみる-それぞれの近代美術」(5/14 – 6/8)が始まるようです。

市制施行60周年記念 東京・ソウル・台北・長春-官展にみる-それぞれの近代美術 – 府中市美術館

東アジアを舞台に描かれた藤島武二、安井曾太郎等の日本人画家の近代絵画の他、韓国の国立現代美術館、サムスン美術館、台湾の国立台湾美術館、台北市立美術館等から、朝鮮や台湾の画家の近代絵画が出品されるようです。

日本、朝鮮、台湾等の同時期(戦前)の近代美術を並べて鑑賞できる機会は珍しく、また東アジアの近代絵画は個人的に興味のある分野の一つでもあるので、ぜひ見に行きたいと思っています。

日本国宝展の詳細

今秋開催の日本国宝展(2014年10月15日~12月7日、東京国立博物館)の公式ページが公開されていました。

日本国宝展

主催社の1社NHKプロモーションの展覧会紹介ページ、同じく主催社の読売新聞の正月版に掲載されていた情報も含めると、現時点で以下の作品が出品される予定のようです。

・土偶(縄文のビーナス) 縄文時代、長野県茅野市出土
・土偶(縄文の女神) 縄文時代、山形県舟形町出土
・土偶(合掌土偶) 縄文時代、青森県八戸市出土
・土偶(中空土偶) 縄文時代、北海道函館市出土

・金印(漢委奴国王印) 弥生時代、福岡市博物館蔵

・玉虫厨子 飛鳥時代、法隆寺蔵

玉虫厨子
《玉虫厨子》 部分

・元興寺極楽坊 五重小塔 奈良時代、元興寺蔵

・多聞天立像 平安時代、興福寺東金堂蔵
・普賢菩薩像 平安時代、東京国立博物館蔵
・舎利容器(金亀舎利塔) 平安時代、唐招提寺蔵
・倶利伽羅龍蒔絵経箱 平安時代、當麻寺奥院蔵

・善財童子立像 鎌倉時代、安倍文殊院蔵
・大井戸茶碗 銘 喜左衛門 朝鮮時代、大徳寺 孤篷庵蔵
・秋冬山水図 雪舟筆、室町時代、東京国立博物館蔵
・松に秋草図 長谷川等伯筆、安土桃山時代、智積院蔵

※全て国宝

松に秋草図
長谷川等伯《松に秋草図》 部分

出品作品は、美術的・歴史的価値の高い作品や、普段東京では見る機会が少ない作品が多く、いずれも貴重です。

縄文時代の土偶は、国宝に指定されている全5体のうち、今年新たに指定された1体を除く、4体が揃います。

弥生時代の《金印(漢委奴国王印)》は、歴史資料としても有名な作品です。

法隆寺所蔵の《玉虫厨子》は飛鳥時代の工芸作品の傑作で、普段は法隆寺の展示館の目玉となっている作品の一つです。

《元興寺極楽坊 五重小塔》(元興寺)、《多聞天立像》(興福寺東金堂)、《舎利容器(金亀舎利塔)》(唐招提寺)、《善財童子立像》(安倍文殊院)等は、制作年代は様々ですが、いずれも奈良の仏教美術の優品です。

絵画では、東京国立博物館所蔵の《普賢菩薩像》、雪舟筆の名作《秋冬山水図》の他、長谷川等伯の華麗な障壁画《松に秋草図》(智積院)が京都から出品されるようです。

台北 故宮博物院展の詳細が公開されています

今夏東京国立博物館で開催される台北 故宮博物院展の公式サイトが公開されていました。

既にプレスリリース等で公開されていた出品作品には、孫過庭「書譜」(唐代)、高克恭「雲横秀嶺図」(元代)、翠玉白菜(清代)等がありましたが、
公式サイトには、他に、青磁輪花碗 汝窯(北宋時代)、蘇軾「行書黄州寒食詩巻」(北宋時代)、武元直「赤壁図巻」(金代)等が掲載されています。

個人的には、上記の中で絵画の高克恭「雲横秀嶺図」、武元直「赤壁図巻」、書の孫過庭「書譜」、蘇軾「行書黄州寒食詩巻」等は特に見てみたい気がします。

展覧会の会期は2014年6月24日から9月15日までで、10月からは九州国立博物館に巡回します。
(ただし、両会場で出品作品はかなり異なるようです。九州会場の詳細は九州版の公式ページ 参照)

東京国立博物館のキトラ古墳展の展示詳細が判明

東京国立博物館で4月下旬から開催予定のキトラ古墳展の詳細が、公式ウェブサイトにアップされています。

キトラ古墳の壁画は、キトラ古墳から1km余りの距離に位置する高松塚古墳の壁画と並んで、飛鳥時代の古墳壁画の代表的な作例です。

壁画自体は1983年に発見されましたが、その後カビの発生や壁画の劣化が見られたため2004年から壁画の剥ぎ取りが開始され、現在は修復・再構成作業が行われています。

キトラ古墳の壁画には、

  • 石室の四側面に1体ずつ描かれた、空想の動物を象った四神像(朱雀、青龍、玄武、白虎)
  • 石室の四側面の各下部に3体ずつ描かれた十二支像(子~亥)
  • 石室の天井に描かれた天文図

の大きく3種類の壁画がありますが、

今回の展示では、四神像のうち3像(朱雀、白虎、玄武)と、十二支像のうち2像(子、丑)、そして副葬品類が出展されます。

朱雀図
キトラ古墳 朱雀図

白虎図
キトラ古墳 白虎図

玄武図
キトラ古墳 玄武図

特に、キトラ古墳の壁画の中でサイズが大きく中心的存在の四神像が3点出展されるのは楽しみです。

キトラ古墳の壁画は、2016年をめどに修復が完了し、以降は現地の保存施設で保存・展示される予定となっています。

貴重な作品で頻繁に移動するのは難しそうなので、東京で見られる機会は今回の展覧会が最初で最後となるかもしれません。

国立西洋美術館でモネ展が開幕

先週12/7(土)から、上野の国立西洋美術館でモネ展が始まっています。

国立西洋美術館のモネコレクションと、箱根のポーラ美術館のモネ作品、他に、両館が持っているモネ以外の近代絵画のコレクションが展示される展覧会のようです。

国立西洋美術館はモネの作品を17点、ポーラ美術館は19点所有していて、今回の展覧会ではほぼ全て(計35点)が展示されます。

西洋美術館のモネ作品やその他の西洋絵画コレクションは普段常設展示で見られますが、遠方のポーラ美術館の作品も合わせて見られるのは効率的かもしれません。

モネ 風景をみる眼

2014年春、キトラ古墳の壁画が東京で公開される

来年春、奈良のキトラ古墳の壁画の一部が、東京国立博物館で展示されるとのことです。

東京国立博物館 本館

奈良県明日香村のキトラ古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)の極彩色壁画が来春、東京・上野の東京国立博物館で特別公開される。「飛鳥美人」で知られる同村の高松塚古墳(同)と並ぶ本格的な極彩色壁画が、村外で公開されるのは初めて。石室からはぎ取られた壁画は同村で修理中だが、完了後は移動が難しいため、村外での公開は最初で最後の機会となりそうだ。 ―朝日新聞デジタル

キトラ古墳の壁画は、キトラ古墳の1km余り北にある高松塚古墳の壁画と並んで飛鳥時代の古墳壁画の重要な作例で、2004年から保存・修復作業が行われています。

キトラ古墳の壁画は、今まで現地で何度か公開が行われたことがありましたが、東京で展示されるのは上記の通り今回限りとなりそうなので、現地での公開が待てない人にとっては、来春の展示は貴重な鑑賞の機会となりそうです。

なお、壁画は2016年をめどに修復、展示設備の建設が完了し、現地で恒久展示される予定とのことです。

参考
キトラ古墳壁画 東京国立博物館で特別公開 ― 東京国立博物館 プレスリリース