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北京旅行の記録 1 ― 頤和園

2012年12月から2013年1月にかけて北京に調査旅行に行った際の記録です。

北京は、ご存知の通り中国の首都ですが、万里の長城、故宮、頤和園等、著名で見どころの多い観光名所が市内に何ヶ所もあるほか、近年では、郊外に現代アートギャラリーの集積地等も生まれつつあり、遺跡・美術スポット等めぐりをする上で、目が離せない都市のひとつとなっています。

私は、7泊8日の日程で、北京市中心部のホテルに滞在しながら、市内・郊外の世界遺産、名所、美術館、ギャラリーを見学しました。

1日目

北京到着。王府井近くのホテルに宿泊。

2日目

頤和園

地下鉄で頤和園(世界遺産)へ。
頤和園は、清代に築かれた皇室庭園です。

地下鉄4号線の北宮門駅で降り、裏門(北宮門)から頤和園に入園しました。

※私は通常と逆順序で観光してしまったのですが、以下では頤和園の全体像が分かりやすいように適宜順番を変えて写真を掲載しています。

頤和園の主要部の遠景。
頤和園

奥の小高い山(万寿山)に見える、八角形(この写真だと六角形位に見えますが)で三層の建物は、仏香閣(ぶっこうかく)という名前で、頤和園を代表する建物です。

また手前の湖は、昆明湖と呼ばれ、頤和園の敷地の4分の3を占める大きな湖です。
普段の季節は青々とした水を湛えている湖らしいですが、私が訪問した時期は寒さで水が凍結し、湖面の上が歩ける状態となっていました。

排雲殿(はいうんでん)。仏香閣(奥に一部が写っている)の手前にある建物で、頤和園の正殿。
頤和園 排雲殿

排雲門(はいうんもん)。排雲殿のさらに手前に位置する門です。
頤和園 排雲門

万寿山を登り、間近から仏香閣を見た様子。
頤和園 仏香閣

正門(東宮門)付近の宮殿区域と万寿山の区域を結ぶ、長廊(ちょうろう)と呼ばれる長い回廊。
頤和園 長廊

ここからは、正門付近の宮殿区域の建築物です。

皇帝(光緒帝)や西太后が頤和園に滞在した際に執務を取ったという、仁寿殿(じんじゅでん)という宮殿。
頤和園 仁寿殿

宮殿区域の南端、昆明湖の岸辺にある城門、文昌閣(ぶんしょうかく)。
頤和園 文昌閣

頤和園の正門、東宮門(とうぐうもん)。
頤和園 東宮門

見学した感想として、頤和園内の個々の建築に関して言えば、仏香閣、文昌閣等の一部の建物が規模的に大きいことを除けば、各建物ともやや様式化した造形が目立ち、非常に見どころがあるという印象ではありませんでした。

ただし、園自体は、広大な敷地の庭園で、湖、山、塔、回廊、宮殿等様々な要素が構成する風景が、各場所ごとに風情があったり、珍しかったりで、歩いていて名所感を味わえる庭園でした。

北京の観光地では、万里の長城と故宮が名所の筆頭と言えるかと思いますが、頤和園もそれらに次いで訪れる価値がある場所と思いました。

北京の故宮博物院に大規模な分院の建設計画が進行中

北京の故宮博物院に大規模な分院の建設計画が進行中とのことです。

10日付の中国紙、京華時報は、北京市中心部にある故宮博物院が手狭となり、収蔵品の保管や修復に支障が出ているため、市内の別の場所に敷地47万平方メートルの分院を建設する計画が進んでいると伝えた。展覧部分が5万平方メートルを超える大規模博物館で、年に少なくとも300万人の観客を見込んでいる。 msn産経ニュース

私は昨冬旅行で北京の故宮を訪れ、宮殿建築の他に、陶磁器の展示館(陶瓷館)、工芸品類を展示した珍宝館等で美術品を見学しましたが、それらの展示館はいずれも清代の宮殿建築を利用したもので、決して近代的な展示設備とは言いがたいものでした。

・故宮の文華殿(陶瓷館)

故宮 文華殿

また、故宮は93万4000点という膨大な所蔵品を所有していますが、その所蔵品数と比べ、確かに面積、拡張性等の面で大きく能力が不足している印象もありました。

引き続き、今までのように故宮の伝統ある建物で美術品を鑑賞できる機会もあると良いと思いますが、それと並行して、近代的で大規模な展示室と、記事にあるような修復施設や、保存、研究等の施設を備えた博物館を準備することは必須だっただろうと思います。

新しい博物館は、展示部分が5万平方メートルとのことですが、これは、完成すれば日本の国立博物館4館(東京、京都、奈良、九州)の展示面積の計約3万平方メートルをはるかに超える規模で、少なくとも面積上ではイギリスの大英博物館(5万7000平方メートル)、フランスのルーブル美術館(展示面積6万1000平方メートル)等に匹敵する(参考)、世界トップクラスの規模の博物館となりそうです。

分館が完成すれば、今は展示スペースの制限で十分に公開できていない美術品、文化財等も多く常時展示され、北京を訪れた際には見逃せない博物館の一つとなるかと思います。

「上海博物館 中国絵画の至宝」を鑑賞しました

東京国立博物館で開催中の「上海博物館 中国絵画の至宝」を鑑賞しました。

「上海博物館 中国絵画の至宝」は、中国の上海博物館が所蔵する中国絵画コレクションから、五代十国、宋代から清代までの40点を借り受け展示する展覧会で、出品作品には中国の一級文物(日本でいう「国宝」のような存在)18点が含まれます。

上海博物館 中国絵画の至宝

展示作品は、2013年10月1日(火)から11月24日(日)までの会期中、前期(10月27日(日)まで)と、後期(10月29日(火))で半数程度展示替えが行われます。
※今回私は、前期分合計27点(うち一級文物12点)を鑑賞しました。

展覧会の展示構成は、五代十国時代から清代までを5章に分けた以下の通りです。

第1章 五代・北宋―中国山水画の完成―
第2章 南宋―詩情と雅致―
第3章 元―文人画の精華―
第4章 明―浙派と呉派―
第5章 明末清初―正統と異端―

出品点数の内訳は、五代・北宋が3点、南宋が6点、元が10点、明が10点、明末清初が10点となっています。

ただし、全体の出品点数自体が多くないことに加え、第1章から第3章の作品は全点展示替え対象になっている(従って同時に展示されている点数は上記の半数)ため、展覧会場(東洋館第8室)内は、第1章から第3章の作品と、第4章・第5章の作品とで大まかに2区画に分かれているといった印象でした。

出品作品リストは以下の通りです。(公式ページより)

第1章 五代・北宋―中国山水画の完成―
No. 指定 作品名称 作者 時代・世紀 備考
1 一級文物 閘口盤車図巻 五代時代・10世紀 前期
2 一級文物 幽谷図軸 郭熙 北宋時代・11世紀 後期
3 渓山図巻 南宋時代・13世紀 後期
4 一級文物 煙江畳嶂図巻 王詵 北宋時代・11-12世紀 前期
第2章 南宋―詩情と雅致―
5 一級文物 人物故事図巻 南宋時代・12世紀 後期
6 一級文物 楼台夜月図頁 馬麟 南宋時代・13世紀 前期
7 晩景図軸 南宋時代・13世紀 前期
8 西湖図巻 南宋時代・13世紀 後期
9 虞美人図頁 南宋時代・13世紀 後期
第3章 元―文人画の精華―
10 一級文物 浮玉山居図巻 銭選 元時代・13世紀 前期
11 一級文物 枯木竹石図軸 李士行 元時代・14世紀 前期
12 一級文物 墨梅図軸 王冕 元時代・14世紀 前期
13 一級文物 竹石集禽図軸 王淵 元時代・至正4年(1344) 後期
14 一級文物 九歌図巻 張渥 元時代・14世紀 後期
15 一級文物 玄門十子図巻 華祖立 元時代・14世紀 前期
16 一級文物 漁荘秋霽図軸 倪瓚 元時代・至正15年(1355) 前期
17 一級文物 青卞隠居図軸 王蒙 元時代・至正26年(1366) 後期
18 一級文物 秋舸清嘯図軸 盛懋 元時代・14世紀 後期
19 滕王閣図頁 夏永 元時代・14世紀 前期
20 瀟湘八景図巻 張遠 元時代・14世紀 後期
第4章 明―浙派と呉派―
21 一級文物 琴高乗鯉図軸 李在 明時代・15世紀
22 黄鶴楼図軸 安正文 明時代・16世紀
23 寒香幽鳥図軸 呂紀 明時代・15世紀 前期
24 秋江帰漁図軸 呉偉 明時代・15-16世紀 後期
25 有竹隣居図巻 沈周 明時代・15-16世紀
26 一級文物 石湖清勝図巻 文徵明 明時代・嘉靖11年(1532)
27 春山游蹤図軸 周臣 明時代・16世紀
28 春游女几山図軸 唐寅 明時代・16世紀
29 剣閣図軸 仇英 明時代・16世紀
30 花卉図冊(12開) 陳淳 明時代・16世紀 前期・後期で6開ずつ展示
第5章 明末清初―正統と異端―
31 牡丹蕉石図軸 徐渭 明時代・16世紀
32 山陰道上図巻 呉彬 明時代・万暦36年(1608)
33 疎樹遙岑図軸 董其昌 明時代・16~17世紀 前期
34 秋壑高隠図軸 藍瑛 明時代・永暦2年(1648) 前期
35 伏生授経図軸 崔子忠 明時代・17世紀
36 花鳥図冊(10開) 朱耷 清時代・康煕44年(1705) 前期・後期で5開ずつ展示
37 奇峰秋雲図軸 龔賢 清時代・17世紀 後期
38 一級文物 細雨虬松図軸 石濤 清時代・康煕26年(1687)
39 嵩山草堂図軸 王翬 清時代・康煕33年(1694) 後期
40 一級文物 花卉図冊(8開) 惲寿平 清時代・康煕24年(1685)

展示全体を通して優れた作品が多かった印象ですが、個人的に特に見どころと思った作品は以下です。

五代・北宋の作品では、「閘口盤車図巻」、「煙江畳嶂図巻」(王詵筆)の2点が展示されており、両作品とも秀逸な作品でした。
「閘口盤車図巻」では、水門で粉を引く人々や船や牛車で物資を運ぶ人々等、当時の都市の人々の労働の様子と日常が細密な筆致で、かつ活き活きと描写されています。
王詵の山水画「煙江畳嶂図巻」は、特に左半分の山水部分の造形の構成と、卓越した濃淡の使い方等が見逃せません。

南宋の作品では、「楼台夜月図頁」(馬麟筆)が、小振りな作品ですが優品と思いました。月に照らされる楼閣と遠くの山並みが、南宋絵画らしい優美な筆致で描き出されています。

元代の作品では、倪瓚の代表作の「漁荘秋霽図軸」(倪瓚筆)、「浮玉山居図巻」(銭選筆)等が特に描写力に優れているように思いました。

・漁荘秋霽図軸(倪瓚)

漁荘秋霽図軸_倪瓚

明代の作品では、細密で安定した筆致と落ち着いた彩色で蘇州の湖を描き出した「石湖清勝図巻」(文徵明筆)が秀作だった他、多種多様な筆法を使い奇想の山水風景を描き出した長大な絵巻「山陰道上図巻」(呉彬筆)が圧巻でした。

・山陰道上図巻(呉彬)

山陰道上図巻 呉彬

絹本や紙本に描かれた、中国絵画や日本絵画のような絵画は、一般公開することによる作品へのダメージが大きくて常時公開が行えないため、今回展示されている作品も、現地(上海博物館)へ行っても中々見る機会がない作品です。

今回鑑賞した前期(または通期展示)の作品も良かったですが、後期の「青卞隠居図軸」(王蒙筆)等も見てみたい気がするので、私自身は、時間が許せば後期にもう一度鑑賞に行ってもよいかと思っています。

公式サイト: 特別展「上海博物館 中国絵画の至宝」 – 東京国立博物館

日本美術全集 一覧

日本の美術作品の調査を行うための資料リストの一つとして、近年国内で出版された日本美術全集の一覧を作成しました。

※並びは出版年の新しい順です。

小学館 日本美術全集

現在刊行中の、最新の日本美術全集。
2012年に出版が開始され、現時点で全20巻中5巻が配本済み。今後、2ヶ月に1巻のペースで配本が続けられ、2016年2月に全巻の出版が完了予定。

小学館 日本美術全集

各巻の詳細は以下の通り。

1巻 日本美術創世記(縄文・弥生・古墳時代)
●2巻 法隆寺と奈良の寺院(飛鳥・奈良時代Ⅰ)
●3巻 東大寺・正倉院と興福寺(奈良時代Ⅱ)
4巻 密教寺院から平等院へ(平安時代Ⅰ)
5巻 王朝絵巻と貴族のいとなみ(平安時代Ⅱ)
6巻 東アジアのなかの日本美術(テ-マ巻①)
7巻 運慶・快慶と中世寺院(鎌倉・南北朝時代Ⅰ)
8巻 中世絵巻と肖像画(鎌倉・南北朝時代Ⅱ)
9巻 水墨画とやまと絵(室町時代)
●10巻 黄金とわび(桃山時代)
11巻 信仰と美術(テ-マ巻②)
12巻 狩野派と遊楽図(江戸時代Ⅰ)
●13巻 宗達・光琳と桂離宮(江戸時代Ⅱ)
●14巻 若冲・応挙、みやこの奇想(江戸時代Ⅲ)
15巻 浮世絵と江戸の美術(江戸時代Ⅳ)
16巻 激動期の美術(幕末から明治時代前期)
17巻 前衛とモダン(明治時代後期~大正時代)
18巻 戦争と美術(戦前・戦中)
19巻 拡張する戦後美術(戦後~1995)
20巻 日本美術の現在・未来(1996~現在)

●印は刊行済、残りは今後刊行予定。

参照:
小学館 日本美術全集
小学館 日本美術全集 – amazon

講談社 日本美術全集

1990年から1994年にかけて初版が出版。
上記の小学館の全集が出版されるまでの約20年間、最新の日本美術全集だった。現在は絶版。

講談社 日本美術全集

1巻 原始の造形 縄文・弥生・古墳時代の美術
2巻 法隆寺から薬師寺へ 飛鳥・奈良の建築・彫刻
3巻 正倉院と上代絵画 飛鳥・奈良の絵画・工芸
4巻 東大寺と平城京 奈良の建築・彫刻
5巻 密教寺院と仏像 平安の建築・彫刻Ⅰ
6巻 平等院と定朝 平安の建築・彫刻Ⅱ
7巻 曼荼羅と来迎図 平安の絵画・工芸Ⅰ
8巻 王朝絵巻と装飾経 平安の絵画・工芸Ⅱ
9巻 縁起絵と似絵 鎌倉の絵画・工芸
10巻 運慶と快慶 鎌倉の建築・彫刻
11巻 禅宗寺院と庭園 南北朝・室町の建築・彫刻・工芸
12巻 水墨画と中世絵巻 南北朝・室町の絵画Ⅰ
13巻 雪舟とやまと絵屏風 南北朝・室町の絵画Ⅱ
14巻 城と茶室 桃山の建築・工芸Ⅰ
15巻 永徳と障屏画 桃山の絵画・工芸Ⅱ
16巻 桂離宮と東照宮 江戸の建築Ⅰ・彫刻
17巻 狩野派と風俗画 江戸の絵画Ⅰ
18巻 宗達と光琳 江戸の絵画Ⅱ・工芸Ⅰ
19巻 大雅と応挙 江戸の絵画Ⅲ・建築Ⅱ
20巻 浮世絵 江戸の絵画Ⅳ・工芸Ⅱ
21巻 江戸から明治へ 近代の美術Ⅰ
22巻 洋画と日本画 近代の美術Ⅱ
23巻 モダニズムと伝統 近代の美術Ⅲ
24巻 建築とデザイン 近代の美術Ⅳ
別巻 総索引・資料

参照:
講談社 日本美術全集 – amazon

学研 日本美術全集

1977年から1980年にかけて初版が出版。
現在も全巻セットで販売中。

学研 日本美術全集

1巻 土器と埴輪(はにわ) 原始・古代の美術
2巻 法隆寺と斑鳩の寺 飛鳥・白鳳の美術Ⅰ
3巻 高松塚と藤原京 飛鳥・白鳳の美術Ⅱ
4巻 南都七大寺 天平の美術1
5巻 正倉院 天平の美術2
6巻 東寺/神護寺/室生寺 密教の美術
7巻 平等院鳳凰堂 浄土宗の美術
8巻 三筆/三跡 平安・鎌倉の書
9巻 源氏物語絵巻と三十六人家集 王朝の美術
10巻 絵巻と肖像画 鎌倉の絵画
11巻 春日/日吉/熊野 神道の美術
12巻 運慶と快慶 鎌倉の彫刻・建築
13巻 禅院と庭園 禅宗の美術1
14巻 墨跡と禅宗絵画 禅宗の美術2
15巻 金閣と銀閣 北山・東山の美術
16巻 雪舟/雪村/元信 室町の水墨画
17巻 永徳/等伯/友松 桃山の障屏画
18巻 姫路城と二条城 近世武将の美術
19巻 桂/修学院と京都御所 近世宮廷の美術
20巻 茶器と茶室 茶の美術
21巻 光悦/宗達/光琳 琳派
22巻 風俗画と浮世絵 江戸庶民の絵画
23巻 円空.木喰/白隠.仙厓/良寛 江戸の宗教美術
24巻 大雅/玉堂/応挙 文人画と写生画
25巻 文晁/崋山と洋風画 近代絵画の黎明
別巻 図版総索引

参照:
学研 日本美術全集
学研 日本美術全集 – amazon

小学館 原色日本の美術

1966年から1972年にかけて初版出版。
以後改訂が重ねられ、1980年に改訂版、1990年に改訂第2版、1994年に改訂第3版が出版されている。
現在も全巻セットで販売中。また、中古品がヤフオク等で多く流通。

原色日本の美術

最新の改訂第3版の詳細は以下の通り。

1巻 原始美術
2巻 法隆寺
3巻 奈良の寺院と天平彫刻
4巻 正倉院
5巻 密教寺院と貞観彫刻
6巻 阿弥陀堂と藤原彫刻
7巻 仏画
8巻 絵巻物
9巻 中世寺院と鎌倉彫刻
10巻 禅寺と石庭
11巻 水墨画
12巻 城と書院
13巻 障屏画
14巻 宗達と光琳
15巻 桂離宮と茶室
16巻 神社と霊廟
17巻 風俗画と浮世絵師
18巻 浮世絵
19巻 南画と写生画
20巻 南蛮美術と洋風画
21巻 面と肖像
22巻 陶芸(1)
23巻 陶芸(2)
24巻 染織・漆工・金工
25巻 甲冑と刀剣
26巻 書
27巻 在外美術
28巻 請来美術(絵画・書)
29巻 請来美術(陶芸)
30巻 近代の日本画
31巻 近代の洋画
32巻 近代の建築・彫刻・工芸
33巻 現代の美術

参照:
小学館 原色日本の美術
原色日本の美術 – amazon
原色日本の美術 – ヤフオク

奈良の特別拝観(2013年秋) まとめ

この秋奈良にも調査旅行に行こうと計画しているので、見学先を決めるための事前準備として、奈良 の寺院・神社の今秋の特別拝観、特別公開のうち、訪問先候補に入れたいと思ったものをまとめてみました。

※並びは会期の開始日順です。

松尾寺 寺宝展、千手観音像トルソー

2013年9月1日(日)~ 11月10日(日)
木造十一面観音立像(重文)、焼損のトルソー風千手観音像等が宝蔵殿で特別公開される。
松尾寺 年中行事
松尾寺 秘仏開帳

法隆寺 大宝蔵殿

2013年9月11日(水) ~11月30日(土)
通常非公開の仏像、絵画、工芸品、歴史資料等(国宝、重文複数)が大宝蔵殿で公開される。
特別公開「法隆寺秘宝展」秋季 – JRおでかけネット

室生寺 弥勒堂

2013年9月14日(日)~10月14日(月)
弥勒堂の釈迦如来坐像(国宝)、弥勒菩薩像(重文)が公開される。
室生寺 2013年行事一覧

薬師寺

2013年9月16日(月)~11月30日(土)
大宝蔵殿で仏像、絵画、その他文化財(国宝、重文複数)が公開される他、玄奘三蔵院伽藍が公開される。また、修理中の東塔(国宝)の水煙(塔の最頂部の金属製の装飾)の展示も行われる。
薬師寺 秋の宝物公開 玄奘三蔵展について
薬師寺 国宝東塔 水煙降臨展開催

薬師寺

般若寺

2013年9月21日(土)~11月11日(月)
阿弥陀如来立像(重文)、胎内仏三尊(重文)等が開帳される。
般若寺 白鳳秘仏特別公開

大安寺

2013年10月1日(火)~11月30日(土)
本堂の十一面観音立像(重文)が公開される。
大安寺 十一面観音立像

浄瑠璃寺

2013年10月1日(火)~11月30日(土)
吉祥天女像(重文)が公開される。
浄瑠璃寺 – あ志び乃店 ※所在地は京都府木津川市

東大寺

2013年10月5日(土)
勧進所八幡殿の僧形八幡神坐像(国宝)、勧進所阿弥陀堂の五劫思惟阿弥陀坐像、公慶堂の公慶上人坐像(重文)が公開される。
東大寺  秘仏開扉について

唐招提寺 御影堂

2013年10月5日(土)~10月7日(月)
御影堂(重文)、同堂内の鑑真和上像(国宝)が公開される。

橘寺

2013年10月5日(土)〜11月4日(月・祝)
聖倉殿(収蔵庫)で聖徳太子絵伝(重文)第七・八幅、伝日羅立像(重文)等の文化財が公開される。
聖倉殿(収蔵庫)特別公開 – 知れば知るほど奈良は面白い

談山神社

2013年10月13(日)〜12月8日(日)
拝殿で天皇・公家の書画の展示が行われる。
談山神社 最新情報

興福寺 南円堂

2013年10月17日(木)
南円堂(重文)と同堂内の不空羂索観音菩薩坐像(国宝)、法相六祖坐像(国宝)、四天王立像(国宝)が特別公開される。
興福寺 大般若経転読会(南円堂)

不空院

2013年10月中旬~下旬
本尊の不空羂索観音坐像(重文)等が公開される。
不空院 不空羂索観音坐像 特別公開

長谷寺

2013年10月20日(日)〜12月8日(日)
本尊の十一面観世音菩薩立像(重文)の特別拝観と、仏像、絵画、その他文化財等の展示が行われる。
長谷寺 秋季特別拝観
長谷寺 宗宝蔵案内

唐招提寺 礼堂

2013年10月21日(月)~10月23日(水)
礼堂(重文)、同堂内の金亀舎利塔(国宝)、釈迦如来立像(重文)が公開される。
唐招提寺 年中行事 秋

法隆寺 救世観音

2013年10月22日(火)~11月22日(金)
夢殿本尊の救世観音(国宝)が特別公開される。
法隆寺 法隆寺の四季 秋

法隆寺

霊山寺

2013年10月23日(水)~11月10日(日)
本堂で薬師如来坐像、十一面観音立像、毘沙門天立像、木造彩色華蔓(いずれも重文)等が公開される。
霊山寺 秋薔薇と秘仏宝物展2013開催

海龍王寺

2013年10月25日(金)~11月10日(日) ※日程は前後する可能性あり
十一面観音菩薩立像(重文)が公開される。
海龍王寺 海龍王寺の行事

西大寺

2013年10月25日(金)~11月15日(金)
愛染明王坐像(重文)が特別開扉される他、聚宝館(宝物館)で吉祥天立像(重文)、行基菩薩坐像(重文)等が公開される。
西大寺 – 奈良ネット

帯解寺

2013年10月26日(土)~11月3日(日)
春日赤童子画像、不動明王像坐像、虚空蔵菩薩坐像等が公開される。
帯解寺 秘仏・秘宝特別開帳

興福寺 北円堂

2013年10月26日(土)~11月10日(日)
北円堂(国宝)と同堂内の弥勒如来坐像、無著・世親立像、四天王立像(いずれも国宝)が公開される。
興福寺 国宝秋期特別公開(北円堂) – JRおでかけネット

興福寺 北円堂

信貴山朝護孫子寺

2013年10月26日(土)~11月10日(日)
信貴山縁起絵巻(国宝)第一巻が公開される。
信貴山朝護孫子寺

頭塔

2013年10月26日(土)~11月11日(月)
頭塔、頭塔側面の石仏(重文)を見学できる。
史跡 頭塔

海住山寺 五重塔

2013年10月27日(日)~11月4日(月)
五重塔(国宝)の初層内部が公開される。
海住山寺 ※所在地は京都府木津川市

海住山寺 寺宝展

2013年10月27日(日)~11月11日(月)
例年、仏像、仏画等の文化財(重文複数含む)が公開される。
海住山寺

法華寺

2013年10月下旬~11月上旬
本尊の十一面観音像(国宝)の他、慈光殿にて絹本着色阿弥陀三尊および童子像(国宝)等が公開される。
法華寺門跡

岩船寺

2013年10月下旬~11月上旬
三重塔(重文)の初層が特別開扉される。
平成25年 秘宝特別公開 – 奈良市観光協会

法隆寺 上御堂

2013年11月1日(金)~11月3日(日・祝)
上御堂(重文)と同堂内の釈迦三尊像(国宝)、四天王像(重文)が公開される。
法隆寺 上御堂

正暦寺

2013年11月2日(土)~12月1日(日)
本堂で本尊の薬師如来倚像(重文)が公開される。
正暦寺 正暦寺の文化財

室生寺 金堂

2013年11月2日(土)〜12月15日(日)
金堂(国宝)と同堂内の釈迦如来像(国宝)、十一面観音像(国宝)等の仏像が公開される。
室生寺 2013年行事一覧

室生寺 金堂

どの特別公開を優先的に見学するかは、目的、見たい文化財のジャンルや傾向によって変わってくるかと思いますが、例えば仏像だけにジャンルを限って言えば、法隆寺の救世観音、法華寺の十一面観音像、興福寺南円堂、北円堂の諸仏、室生寺金堂の諸仏等は、特に見応えがあるのではないかと思います。

私自身は、上記のうち大規模寺院は既に複数回訪問してしまっているため、今秋は未訪問の目的地のうち法華寺、長谷寺、室生寺等を中心に見学したいと思っています。

[参考]
平成25年 秘宝特別公開 – 奈良市観光協会
秘宝・秘仏 – 知れば知るほど奈良はおもしろい
秘宝・秘仏特別開帳 – 巡る奈良
奈良・法隆寺エリアのイベント情報 – JRおでかけネット

[写真] Symmetry by Hideyuki KAMON法隆寺 by Richard, enjoy my life!北円堂 by Richard, enjoy my life!Murouji_03 by scarletgreen

2013年 正倉院展の開催概要

毎秋恒例の正倉院展が、今年は10月26日(土)から11月11日(月)まで奈良国立博物館で開催される。

正倉院

今回の出品作品は、計9000点を数える正倉院宝物(国宝、重文級の美術品、文化財を多数含む)のうち、初出展16点を含む66点。

出陳内容は正倉院宝物の全体像がうかがえる構成となっていますが、とりわけ23年ぶり二度目の出陳となる漆金薄絵盤(うるしきんぱくえのばん)をはじめとする仏具の優品、聖武天皇ご遺愛の平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)と屏風がまとまって出陳されるのが注目されます。このほか、楽器や伎楽面(ぎがくめん)、貴族の遊びの道具、腰飾りや刀子(とうす)などの装身具、宮中の年中行事にかかわる道具、奈良朝の人々の暮らしを伝える文書などが出陳されます。
第65回正倉院展 – 奈良国立博物館

正倉院展は、天平美術の傑作、シルクロード・唐等からの貴重な舶来美術を多く含む正倉院宝物を、まとまった形で鑑賞できる稀少な機会です。

私自身は過去の回を見学したことがないのですが、今年はぜひ見に行きたいと思っています。

[開催概要]
会期 2013年10月26日(土)~11月11日(月) ※無休
会場 奈良国立博物館
開館時間 午前9時~午後6時 ※金、土、日、祝は午後7時まで
料金 当日 大人1000円、大高生700円、小中生400円

[参考]
第65回正倉院展 – 奈良国立博物館
第65回正倉院展 – 読売新聞

(写真: 正倉院 by takato marui

京都の特別拝観(2013年秋) まとめ

この秋京都に調査旅行に行こうと計画しているので、事前調査として、京都の寺院・神社の秋の特別拝観のうち、個人的に見学先候補に入れたいと思ったものをまとめてみました。

※並びは会期の開始日順です。

醍醐寺

2013年9月14日(土)~12月8日(日)、9:00~16:30
例年、霊宝館で仏像とその他文化財等(国宝、重文複数)が展示される。
参考: 醍醐寺霊宝館 秋期特別公開 – KYOTO Design

東寺

2013年9月20日(金)~11月25日(月)
例年、五重塔(国宝)の初層内部、観智院(国宝)の内部と同院所蔵の五大虚空蔵菩薩坐像(重文)が公開される他、宝物館で仏像、その他文化財等(国宝、重文複数)の特別展が開かれる。
参考: 東寺 特別展のお知らせ ※記事執筆時点で、今年分の内容は未掲載

東寺 五重塔

相国寺

2013年9月25日(水)~12月15日(日)、10:00~16:00(受付終了。閉門16:30)
開山堂庭園、法堂(重文)内部の釈迦如来像(重文)と鳴き龍(重文)、浴室が公開される。
参考: 臨済宗相国寺派 秋の特別拝観

仁和寺

2013年10月1日(火)~11月24日(日)、9:00~16:30
霊宝館で、阿弥陀三尊像(国宝)をはじめとする仏像とその他文化財等(国宝、重文複数)が展示される。
参考: 仁和寺 拝観・境内のご案内

清涼寺

2013年10月1日(火)~11月30日(土)、9:00~17:00
霊宝館で、木造釈迦如来立像および像内納入品(国宝)、阿弥陀三尊坐像(国宝)をはじめとする仏像とその他文化財等(国宝、重文複数)が展示される。
参考: 清涼寺 霊宝館 秋期特別公開 – KYOTO Design

大覚寺

2013年10月4日(金)~12月9日(月)、9:00~16:30
霊宝館で、幕末から明治・大正時代の大覚寺の歴史資料と、高村光雲・富岡鉄斎の作品等が展示される。
参考: 旧嵯峨御所大覚寺門跡 特別名宝展 嵯峨御所大覚寺の名宝 「大覚寺の栄華」

銀閣寺

2013年10月5日(土)~12月1日(日)、10:00~16:00(受付は15:30までを推奨)
東求堂(国宝)の内部、本堂(いわゆる「銀閣」とは別の建物)の内部、本堂内の与謝蕪村・池大雅の襖絵等が公開される。
参考: 臨済宗相国寺派 秋の特別拝観

銀閣寺

等持院

2013年10月11日(金)~15日(火)、9:00~16:00
狩野派作の方丈障壁画、長谷川等伯作の豊臣秀吉像等が公開される。
参考: 等持院 秋の特別展 – KYOTO Design

大徳寺 総見院

2013年10月12日(土)~12月8日(日)、10:00~16:00
※10月20日(日)、11月15日(金)、11月3日(日)の午前、12月1日(日)の午前は除く
建物、文化財が公開される。
参考: 大徳寺総見院 特別公開情報 – 京都春秋

大徳寺 黄梅院

2013年10月12日(土)~12月8日(日)、10:00~16:00
※10月28日(月)は除く
本堂、唐門、庫裡(いずれも重文)を含む建物、庭園、文化財等が公開される。
参考: 大徳寺黄梅院 特別公開情報 – 京都春秋

大徳寺 興臨院

2013年10月12日(土)~12月15日(日)、10:00~16:00
本堂(重文)、表門(重文)を含む建物、庭園、文化財等が公開される。
参考: 大徳寺興臨院 特別公開情報 – 京都春秋

上賀茂神社

2013年11月1日(金)~11月10日(日)、9:30~16:00
本殿(国宝)と権殿(国宝)への参拝が行える他、庁ノ舎(重文)等が公開される。
※本殿と権殿の特別参拝は、上記期間外にも別企画として実施されている模様。
参考: 第49回 京都非公開文化財特別公開 – 京都古文化保存協会

上賀茂神社

大徳寺 真珠庵

2013年11月1日(金)~11月10日(日)、9:00~16:00
方丈(重文)、方丈障壁画(重文)、通僊院(重文)、庭園(名勝)等が公開される。
参考: 第49回 京都非公開文化財特別公開 – 京都古文化保存協会

下鴨神社

2013年11月1日(金)~11月10日(日)、9:00~16:00
摂社の三井神社(重文)、出雲井於神社(重文)、河合神社等が公開される。
参考: 第49回 京都非公開文化財特別公開 – 京都古文化保存協会

法然院

2013年11月1日(金)~11月7日(木)、9:30~16:00
本堂、方丈、方丈障壁画(狩野光信筆、重文)、庭園等が公開される。
参考: 法然院 年中行事

知恩院

2013年11月1日(金)~11月10日(日)、9:00~16:00
三門(国宝)の内部、三門内の釈迦牟尼坐像(重文)、十六羅漢像(重文)、天井画等が公開される。
参考: 第49回 京都非公開文化財特別公開 – 京都古文化保存協会
参考: 知恩院 三門

知恩院 三門

妙法院

2013年11月1日(金)~11月10日(日)、9:00~16:00
庫裏(国宝)、大書院(重文)、庭園、本尊の普賢菩薩像(重文)等が公開されるほか、宝物庫の「龍華蔵」内で文化財(例年国宝、重文が複数)が展示される。
参考: 第49回 京都非公開文化財特別公開 – 京都古文化保存協会

東福寺

2013年11月1日(金)~11月10日(日)、9:00~16:00
三門(国宝)の内部、三門内の釈迦如来坐像、十六羅漢像等が公開。
参考: 第49回 京都非公開文化財特別公開 – 京都古文化保存協会
参考: 東福寺

永明院

2013年11月1日(金)~11月10日(日)、9:00~16:00
初公開。圓鑑禅師坐像及び像内納入品(重文)、釈迦如来像(重文)等。
参考: 第49回 京都非公開文化財特別公開 – 京都古文化保存協会

放生院

2013年11月1日(金)~11月10日(日)、9:00~16:00
初公開。浮島十三重石塔(重文)、地蔵菩薩像(重文)、不動明王像(重文)、宇治橋断碑(重文)等。
参考: 第49回 京都非公開文化財特別公開 – 京都古文化保存協会

石清水八幡宮

2013年11月1日(金)~11月10日(日)、9:00~16:00
本殿(重文)、書院、木造八幡童形神坐像(重文)等が公開される。
参考: 第49回 京都非公開文化財特別公開 – 京都古文化保存協会

大徳寺本坊

2013年11月24日(日)~12月7日(土)、9:30~16:00(受付終了)
方丈(国宝)、唐門(国宝)、方丈庭園(特別名勝)、狩野探幽筆の方丈障壁画(重文)等が公開される。
参考: 大徳寺本坊 特別公開情報 – 京都春秋

大徳寺

最後に

どんなジャンルや傾向の作品を見たいか、過去の特別公開の際に既に訪れているかどうか等によって、人により目的地は変わるかと思いますが、
公開される文化財の量や質の面から言うと、上記の中では醍醐寺、東寺、仁和寺、清涼寺、銀閣寺、上賀茂神社、妙法院、大徳寺本坊等が、特に見どころが多そうに思います。

私自身は、一部の寺社(醍醐寺、東寺、相国寺、仁和寺、清涼寺、大覚寺)では今季と同様の特別拝観を一度見学してしまっているため、
今秋は、まだ特別拝観に行ったことがない寺社のうち、銀閣寺、大徳寺塔頭寺院(総見院、黄梅院、興臨院、真珠庵)、上賀茂神社、知恩院、妙法院、東福寺、大徳寺本坊等を優先的に見学してみたいと思っています。

なお、各特別公開、展示の日程、内容等は今後上記と変更となる可能性もあるかもしれませんので、実際に訪問される場合は、寺院・神社の公式サイト、下記参考サイトに挙げた情報サイト等で最新情報を確認されることをおすすめします。

[参考サイト]

(写真クレジット:
Toji temple 東寺_12 by ajari銀閣寺 by Kentaro OhnoEntrance by kimubertChion-In by photoantenna大徳寺 by Keisuke Mutoh