京都国立博物館「京へのいざない展」の詳細

京都国立博物館で、来月常設展用の新しい展示館が開館しますが、その開館の際に開かれる所蔵作品展 「京へのいざない」展(9/13-11/16)の出品作品の詳細が、同館ウェブサイトで公開されていました。

京へのいざない展 – 京都国立博物館
京へのいざない展 チラシ – 京都国立博物館 (PDF)

普段は展示される機会が少ない絵画や書の名作も含め、同館の代表的な所蔵品(京都や奈良の複数の寺院からの寄託品も多く含む)がまとめて展示されるようです。

また、全2期のうちの第1期(9/13-10/13)は、特に出品作品が充実しており、雪舟筆 天橋立図(京博蔵)、同 山水図(同)、如拙筆 瓢鮎図(退蔵院蔵)、伝源頼朝像(神護寺蔵)、伝平重盛像(同)、阿弥陀二十五菩薩来迎図(知恩院蔵)、法然上人絵伝(同)等、中世絵画の名作が多く出品されるようです。

如拙筆 瓢鮎図
如拙筆 瓢鮎図

2014年の正倉院展の詳細が判明

今年の正倉院展の詳細が、奈良国立博物館(会場)と読売新聞社(主催社)のサイトで公開されていました。

第66回 正倉院展 – 奈良国立博物館
第66回 正倉院展 – 読売新聞

会期は例年通り10月下旬から11月中旬にかけて(10月24日(金)~11月12日(水))で、鳥毛立女屏風(とりげのじょのびょうぶ)、伎楽面 崑崙、檳榔木画箱(びんろうもくがのはこ)等の作品が出品されるようです。

鳥毛立女屏風 第4扇 部分
鳥毛立女屏風 第4扇 部分

正倉院には、天平時代の美術の名品(海外からの伝来品も一部含む)が約9000件収められていますが、公開されるのは、原則、年に1度の正倉院展の機会のみのため(しかも出展点数は毎回60~70点程度のため)、毎回の展示が貴重です。

薬師寺の見どころ 6選

奈良市中西部の西ノ京地域に位置する薬師寺は、東大寺、興福寺、唐招提寺、法隆寺等と共に奈良を代表する寺院の一つで、白鳳末期から奈良時代にかけての重要な仏像、絵画、建築を複数有しています。

1. 金堂 薬師如来坐像

飛鳥〜奈良時代(8世紀初め)、国宝

金堂に安置されている本尊の薬師如来坐像。白鳳期あるいは天平期の制作(薬師寺は平城京の造営の際に飛鳥から奈良に移転したが、金堂の薬師三尊像はその際に飛鳥から持ち込まれた像なのか、それとも平城京で新規制作された像なのか説が分かれている)。台座には、異国風の神像、人物等のモチーフの装飾が施されている。

薬師如来坐像
薬師如来坐像

2. 金堂 日光・月光菩薩立像

飛鳥〜奈良時代(8世紀初め)、国宝

金堂の本尊薬師如来坐像の脇侍像。白鳳期あるいは天平期の制作(制作年代についての詳細は薬師如来坐像の項目を参照)。

日光・月光菩薩立像
日光・月光菩薩立像(両脇)

3. 東院堂

鎌倉時代(1285年)、国宝

薬師寺伽藍の南東部、回廊の外に位置する仏堂で、堂内には聖観音菩薩立像が安置されている。

東院堂
東院堂

4. 東院堂 聖観音菩薩立像

飛鳥〜奈良時代(8世紀初め)、国宝

東院堂の本尊の聖観音菩薩立像。金堂の薬師三尊像同様、制作が飛鳥で行われたか平城京で行われたかについては議論が分かれている。

聖観音菩薩立像
聖観音菩薩立像

5. 東塔

奈良時代(730年)、国宝

薬師寺の建物のうち奈良時代の創建時から残っている唯一の建築。三重塔だが、一層ごとに飾りの屋根が一層付いており、外見上は六層の塔に見える珍しい建築様式。塔の先端の相輪の先には天人を象った金属装飾(水煙)が施されている。2019年まで大規模な解体修理中で、見学できない。

東塔
東塔

6. 吉祥天像

奈良時代(8世紀)、国宝

仏教の守護神の一つ吉祥天を描いた絵画で、奈良時代の絵画の貴重な作例。吉祥天を本尊として五穀豊穣と国家の安泰を願う、吉祥悔過という仏教儀礼の本尊として制作されたと考えられる。通常非公開で、毎年原則1月1日から15日のみ公開される。

吉祥天像
吉祥天像


[参考文献]
長岡龍作『日本美術全集 第2巻 飛鳥・奈良時代Ⅰ 法隆寺と奈良の寺院』、小学館、2012年、p274−277
浅井和春『日本美術全集 第3巻 奈良時代Ⅱ 東大寺・正倉院と興福寺』、小学館、2013年、p240
山本勉『日本美術全集 第7巻 鎌倉・南北朝時代Ⅰ 運慶・快慶と中世寺院』小学館、2013年、p266


[画像出典]
Yakushiji Nara11s5bs4200.jpg by 663highland (東塔)
Yakushiji Toindo.jpg by KENPEI (東院堂)