北京の大気汚染の主犯は重工業というThe Wall Street Journalの記事を読みました。
Beijing’s Smog Ain’t Going Nowhere – China Real Time Report – WSJ
記事の要旨は、
・北京とその周辺地域におけるPM2.5の58%は、電力、製鉄、セメント、れんが産業における石炭燃焼から来ている。一方、自動車による排出はわずか4%程度。
・北京の外側の河北省には製鉄産業が集中しており、北京は世界最大の工業活動の集中地の真ん中に位置することとなっている。
・中央政府の定めた汚染(解消)目標に合致するには今後4年間で全国の石炭消費を10%減らす必要があるが、2013年には石炭消費が2.5%増加したことを踏まえると、それは難しそうだ。
・石炭消費を減らすには、天然ガス、原子力、再生可能エネルギー等の別のエネルギー源の大きな拡大が必要。
・中国のエネルギー供給に占める石炭の割合は2006年の71%から2013年には65%に減ったが、石炭消費の絶対量を減らすには十分な速さでない。
等の内容です。
北京の大気汚染の主な原因は石炭を大量に燃やす重工業で、自動車の排気ガスは意外にも要因としては小さいようです。
大気汚染を改善するには重工業での石炭消費を減らすことが必要とのことで、汚染が根本的に解決されるにはまだまだ時間がかかりそうな現状が伺えます。